フック
Notion か Obsidian か、で2年迷った。
両方使いこなして、出した結論は単純だった。
「事業で分けず、役割で分ける」――これが正解。境界線・連携・移行コストまで全部書く。
結論3箇条
- Notion = 外向け/構造化が必要なもの(事業管理・案件管理・公開可能ナレッジ)
- Obsidian = 内向き/思考の中核(脳内ログ・原稿草稿・読書ノート)
- 混ぜると即破綻。2年迷って気付いた最重要原則
この記事を書く理由
「Notionが便利」「Obsidian最高」という記事は無限にある。
でも「両方使いこなした上で、何をどう分けたか」を実例で書いている記事は少ない。
僕は2024年に Notion から Obsidian に半移行を試み、2025年に逆方向の半移行を試み、結局2026年から両方並走している。
並走させる時の境界線を書く。これが2年遠回りした分のコスト。
本文:使い分けの全実例
結論:役割で分ける表
| 用途 | Notion | Obsidian |
|---|---|---|
| 事業ダッシュボード | ✅ | ❌ |
| 案件・顧客管理(DB) | ✅ | ❌ |
| 公開ブログ草稿 | △ | ✅ |
| 議事録・打ち合わせメモ | ✅ | ❌ |
| 読書ノート | ❌ | ✅ |
| 思考ログ・日記 | ❌ | ✅ |
| 原稿執筆(長文) | ❌ | ✅ |
| FAQ・社内ナレッジ | ✅ | ❌ |
| 共有が必要な資料 | ✅ | ❌ |
| 自分の脳内整理 | ❌ | ✅ |
ルールはひとつ:「他者と共有する/構造化が必要」ならNotion、「自分の脳内整理/高速入力」ならObsidian。
Notion の使い方(事業運営の中核)
[Workspace 構成]
├── 経営ダッシュボード(月次数字・事業KPI)
├── 事業A
│ ├── 案件DB(顧客×案件×ステータス)
│ ├── 議事録
│ └── 提案書テンプレ
├── 事業B(同上)
├── 事業C(同上)
├── 共通ナレッジ
│ ├── 会計プロセス
│ ├── 契約書ひな形
│ └── FAQ
└── 会議・予定管理
Notion で重視するのは「DB機能」。各事業の案件をすべてリレーション付きDBで管理。
税理士・取引先と共有することもあるので、構造化必須。
Obsidian の使い方(思考の中核)
[Vault 構成]
├── daily(毎日の脳内ログ)
├── ✍️ articles(ブログ草稿・原稿)
├── reading(読書ノート)
├── ideas(仮説・アイデアの温め場所)
├── zettelkasten(永久ノート)
└── templates(テンプレ)
Obsidian で重視するのは「リンク機能」。ノート間を [[ ]] で繋いで、思考の網を作る。
他者と共有しない。自分の脳の延長として使う。
連携:Notion ↔ Obsidian の流れ
[毎日のフロー]
Obsidian で思考ログ・草稿
↓(朝の振り返りで抽出)
Notion に「決まったこと」だけ転記
↓(事業の意思決定として残す)
共有・実行
逆方向:
Notion の数字・メモ
↓(夜の整理で抽出)
Obsidian で「考えたこと」を書く
↓(思考の蓄積)
翌日以降の判断材料に
重要なのは双方向に転記していること。コピペベースで運用。
両ツールの自動連携APIは使っていない。手で転記する時間が”思考の整理時間”になるため。
データ:両方使うコストとリターン
コスト
- Notion Plus:月$16(¥2,416)
- Obsidian Sync:月$8(¥1,200)
- 合計月¥3,616 = 売上比0.05%
リターン
- 思考の質:体感で2倍(明確に分かれることで集中できる)
- 探す時間:体感で半減(どこに何があるか即決まる)
- 記録の継続率:両方とも90%以上(明確な役割分担で続く)
「両方払うのは無駄」と思っていたが、役割が分かれた瞬間、両方とも続くようになった。
過去の失敗例:1ツールに統一しようとした時
2024年:Notion統一を試した
– 思考ログまでNotionに書こうとした
– 結果:起動が重い・入力速度遅い・思考の流れが切れる
– 1ヶ月で挫折
2025年:Obsidian統一を試した
– DB機能なし・他者共有不可・構造化が弱い
– 結果:事業情報が散らかった・税理士に共有できない
– 2ヶ月で挫折
2026年:両方並走に到達
– 役割で完全分離
– 連携は手動転記
– 結果:1年運用継続中、何の問題もない
「1ツールに統一」は罠。役割が違うものは違うツールで持つほうが安定する。
今日からできる移行・並走3ステップ
- [ ] Step 1:今のメモを「他者と共有する/しない」で2分する(30分)
- [ ] Step 2:共有するメモを Notion、しないメモを Obsidian に振り分ける(2時間)
- [ ] Step 3:1週間運用してみて、ストレスがないか確認
最初の1週間が一番違和感ある。役割の境界線を強制するために、絶対に混ぜない。
まとめ
NotionとObsidianの使い分けは、ツールの特性ではなく自分の脳の使い分けで決める。
- 他者と共有する/構造化が必要 → Notion
- 自分の脳内整理/高速入力 → Obsidian
- 混ぜない・両方払う・連携は手動
「1ツールに統一」を諦めると、両方が機能し始める。これが2年並走で得た最大の発見。
来週は、3事業ソロ起業家が使うClaudeとObsidianの連携手順――Daily Note 自動生成プロンプトの実物を全公開する。




