ベトナム

ベトナム人労働者の仕事観と彼らの能力を生かす8つの特徴

飲食店の立ち上げでベトナム人と一緒に仕事をしているのですが、「どうしてわかってくれないのだ!?」といらだってしまうことが多々あります。

文化や習慣の違いなどもあるのでそういったところを理解したうえでベトナム人と仕事をすればスムーズに仕事ができます。

ここでは、日本人がよくぶち当たる壁についてアドバイスしていきます。

ベトナム人の生活リズムについて

ベトナム人の生活リズムは日本人と大きく異なるので一般的なサラリーマン勤をしているベトナム人の生活リズムについてお話ししていきたいと思います。

6:00 起床

ベトナム人の朝は早いです。

家族で住んでいる人だと朝ご飯を家で食べるところも多いですが、一人暮らしや共働きだと露天とかで朝食をすませる人が多いです。

その習慣もあって、レストランとかも朝の7時ぐらいからオープンしている店が多いです。

8:00 出社

一般的な企業は日本よりも早い8時に朝礼をしていますが、ハノイとかの都市部では渋滞緩和のため始業時間をずらすことを推奨していたりします。

12:00 昼食

割と大きな会社ではご飯作ってくれるおばちゃんがいたりして社員みんなで昼食を取る企業もあったりします。

お弁当という文化はないそうです。

17:00 退社

基本的にベトナム人は残業をしません。

退社後はスーパーで夕飯の材料を買って家族でご飯を食べる人が多いです。

仕事より家族を大切にする彼らは日本のサラリーマンみたいに飲み屋に行ってキャバクラなんて行きません。

22:00 就寝

朝早いのでこのぐらいの時間に寝ちゃう人が多いです。

24時間やっているコンビニなどもないし停電が多い時代の名残で夜更かしはしないです。

もちろんこれとは違うスケジュールで生活をしている人もいますが、一般的なベトナム人はこんな感じで生活しています。

仕事の連絡などを日本からベトナムにする場合は注意しましょう。

簡単でもいいので現地語を使う

日本人だって外国人が片言の日本語で話しかけてくれたら嬉しいですよね?

ベトナム人も同じで片言でもいいのでベトナム語をどんどん使っていきましょう。

簡単なところでいうと年上の男性には”アイン オイ”、女性には”チ オイ”と名前の前に、年下の男女には”エ モイ”と名前の後につけます。

現地語を習得することが、社員との人間関係の構築をスムーズにします。

説明する際は必ず理由付けをする

ベトナム人はよく自分の仕事をやりやすいように、マニュアルとは違うやり方を独断でしたりします。

いい方向に改善されるのならいいのですが、大体は面倒な確認作業を省略するなど、大きなトラブルになる可能性のある変更です。

なので、ただ仕事をやれと言うのではなくしっかりと「なぜこの仕事をする必要があるのか」ということを説明してあげましょう。

たとえば、面倒な確認作業も「これをやらないと大きな事故につながる可能性があるから、必ず毎回行うこと」と言えば納得してくれます。

ただし、時間がたてば手を抜き出すこともあるので定期的にチェックするようにしましょう。

基本的に複数の仕事を同時にしない

ベトナム人の長所として集中力がすごいというものがあります。

ただ、この集中力が災いしてひとつの仕事を始めると他がまったく見えなくなることがよくあります。

日本人だと複数の仕事を同時に、こなしたりする人も多くいますが、多くのベトナム人はこれが苦手です。

これを能力が低いとみなさず、長所を生かせるような仕事の振り分けが、できれば彼らの仕事もはかどります。

先を見据えたスケジュール管理が苦手

ベトナム人は、「期限がある仕事をこなす際に、その期限を過ぎないためにはいつまでに、機材の発注をしないといけないか?」といったような未来を予測する判断が苦手です。

これは、ベトナム人の気質として「1週間後にもらえる10万ドンより今もらえる1万ドンを優先する」というものがあります。

日本は四季があるので、冬を越すための食料の備蓄や農業を始める時期など先を見据えたスケジュール管理が太古から必要でした。

逆にベトナムは四季がほとんどないため、計画性がなくてもその日暮らしで生きてこれましたので大昔からの習慣で根付いた国民性です。

これに2でも説明した「1つのことだけに注がれる集中力」が、加わることで目の前の仕事だけを、こなしがちになってしまいます。

ギリギリになって仕事をしないといけないことに気づき、やっつけで仕事をしてしまうことは、仕事をするうえで大きな悪影響になります。

日本人がしっかりとスケジュールを管理しながら仕事を進めていくことが望ましいです。

仕事より家族優先

これはベトナム以外にもいえることですが、ベトナム人は家に数世代の家族が同居する文化ですので、家族の絆が非常に強いです。

定時になればさっさと帰りますので残業を期待して仕事は組まないようにしてください。

家族といいましたが会社も家族のような深いつながりで仕事をする人も多くいます、スタッフとの日常会話で家族のことを気遣ってあげたり、食事を一緒にすることなどによってそういった絆が深まってきます。

一人で多くの家族を養うために自分が贅沢できないベトナム人もいるのでそういった人はご飯にでも連れて行ってあげましょう。

ベトナム人の「できる」は信用しない

ベトナム人スタッフに「英語はできるか?」と質問したら「できます!」と自信たっぷりに言ったので英語を使う仕事を任せたら、話にならないレベルだったということがありました。

日本人は本当はできることも謙遜してできませんという人が多いですが、ベトナム人はまったく逆でちょっとでも知識があれば、自身を持って「できる!」と言ってきます。

できないと言って評価を下げられたり、仕事が取れなくなることを嫌うため誇大してくることが多くあります。

ベトナム人に何か仕事を任せるときは、しばらく様子を見て問題なくこなせるかを、しっかり見ないと後々大きな問題に発展する可能性もあるので注意してください。

嫉妬深いので社員の評価には注意

優秀な社員ほど自分の評価と他人の評価をとても気にします。

少しでも不平等な扱いを感じてしまうと彼らは「頑張って評価を上げよう」ではなく「もっと自分を評価してくれる会社に行こう」という考えですぐに退職してしまいます。

すべての社員に対して同じように接することは難しいのですが、評価の基準を明確にしてあげることはとても大切です。

また、それらの評価には明確な理由付けをしてあげることも重要です。

飲みニケーションは世界共通

若さと活気があるベトナムは飲み文化が根強いです。

例えば、上司に対しても一気飲みを誘ってきたりします。

ベトナム人は、人柄はとてもよいのですが、本心を言ってくれないことが見受けられます。

飲みの場のような、彼らの本心を聞くことができる場は貴重ですので、社内の飲み会の場はとても大切にしましょう。

まとめ:日本人の価値観評価しない

この記事を見るとベトナム人の能力は低いように見えますが、そうではなく日本人の価値観で仕事をするから気になってしまうのです。

「郷に入れば郷に従え」という言葉のようにベトナムで仕事をするならある程度は許容して、気質などを考慮したうえで仕事を進めればいいのではないでしょうか?