今更ながら映画インターステラーを見ました。
人気の映画なので考察なんてたくさん書かれてますし、僕なんかよりも深い考察してるブログもたくさんあるので完全に自己満のオナニーです。
ネタバレの内容ですし映画を見た人がわかるような書き方をしてますのであらすじとか知りたい方は他のサイトを見てください。
最初の惑星の違和感
インターステラーをホリエモンとかが話題にしてるので興味を持ったのですが、内容を一切知らないまま見ていました。
なので、宇宙に飛び出して最初の惑星に降り立ったあたりでやっとイメージしてたSF映画って感じが出て面白いと感じ始めました。
そんな、最初の惑星ですが雲が凍っていて地表は水だけの惑星でした。
近くにブラックホールがあるため、惑星の時間の進み方は遅くなり惑星での1時間は地球の7時間に相当するそうです。
まるで精神と時の部屋だな。
主人公たちは、先にこの水の惑星の調査に向かってたミラー飛行士に合流するためにこの星に降り立ったのですが、そこにはミラー飛行士の飛行機の残骸が・・・
そしてすぐに大津波が押し寄せてくるので慌てて逃げようとするのですが、アメリアが残骸からブラックボックスを回収しようとして宇宙船に乗り遅れてしまいます。
彼女を助けようとした別の飛行士が犠牲になり、宇宙船が星を離れるのも遅れてしまったため、母船に戻ったときには23年もの月日が過ぎ去ってしまっていました。
いきなり衝撃的な展開だったのですが、この水の惑星で疑問が二つあります。
なぜ、地表を母船から観測しなかったのか?
なぜ、綿密に作戦を考えなかったのか?
なぜ、地表を母船から観測しなかったのか?
まず疑問に思ったのは、なぜ着陸する前に母船から地表を観測しなかったのか?ということです。
現実の技術でも人工衛星から地表の軍事施設の観測ができるぐらいなので、インターステラーの世界の技術なら母船から惑星の地表を調べることは容易だったはずです。
地表が水だけだとわかっていたり、とんでもない津波が発生してることがわかっていれば対応も変わったはずです。
大気が凍ってたせいで見えなかったからなのでしょうか?
なぜ、綿密に作戦を考えなかったのか?
もう一つ疑問だったのは、水の惑星に行く前に母船で作戦会議をしていますが「星での1時間が母性での時間で7年に相当する」ということから惑星でのミラー飛行士との合流は1秒も無駄にできないミッションであると言うことは伝わりました。
そんな重要なミッションにもかかわらずサクッと話し合って水の惑星に向かって行ったのですが、案の定不測の事態が発生してミラー飛行士の救出は失敗したうえに飛行士1人と23年もの時間を無駄にしてしまいます。
特にアメリアがブラックボックスを回収しようとしたせいで事態を悪化させてしまったのですが、ブラックボックスがそこまで重要だったのかは疑問です。
アメリアは「命よりも重要なデータ」と言ってますが、母船に帰還した後に「重力の関係で時間の進み方が遅かったためミラー飛行士は水の惑星に降り立ってまだ数十分で、津波に巻き込まれた」と言いました。
実際に降り立って津波がやべー星だって目の当たりにしているので数年分のデータならまだしも数十分のデータが重要だったのかは疑問です。
アメリアがパニックになって数十分のデータしかないと言うことに気付いていないだけかもしれませんが、事前に作戦会議をしてミッションの優先順位を決めていればブラックボックスの重要性は低いという結論になっていたはずです。
インターステラーの「彼ら」の正体
インターステラーには「彼ら」という存在がほのめかされています。
彼らは3次元世界よりも高次元の5次元の世界で生きる生命体で、作中に実際に登場はしないものの様々な影響を与えています。
土星付近に他の銀河へつながるワームホールを出現させた
主人公が特異点に入ったときに5次元の世界に止まらせた
特異点の観測結果を地球に伝えるきっかけを与えた
このように、姿は見えないものの重要な役割を果たしています。
しかし、彼らの正体は結局最後までよくわからないままです。
主人公は「彼らは俺たちなんだ」などと発言していますので、私は5次元世界で生きるようになった未来の人類が過去の3次元世界で生きる人類の滅亡の窮地に助けているのだろうと思っています。
インターステラー最後のシーンの考察
インターステラーの最後のシーンですが第3の惑星に向かったアメリアがどうなったのかを少しだけ見せて終わっています。
その最後のシーンでわかったのが以下の点になります。
先に調査に来ていた恋人はなくなっていた
人類が住める惑星だった
宇宙基地ができていた
先に調査に来ていた恋人エドマンズは亡くなっていた
先に調査に来ていたエドマンズのお墓参りをしていたので、恋人はなくなっていたということがわかります。
ボロボロの宇宙船とそれを掘り起こしてるロボットの姿があるのですが、これは小説版に答えが書いていてエドマンズは無事に着陸してミッションをこなしてコールドスリープしてたら落石が宇宙船を飲み込んでしまったそうです。
人類が住める惑星だった
アメリアは宇宙服のメットを取ったのでこの星が人間が呼吸をすることのできる惑星であるということがわかります。
これと同時にわかることが、このシーンはアメリアが着陸した直後のシーンであるということと、エドマンズがこの惑星で長く生きた可能性が高いということです。
大気がある星ならメットをかぶる必要はないですし、着陸直後でなければメットを脱ぐなんてやりませんよね?
また、作中でも宇宙船で用意している限りある資源の一つとして酸素が挙げられていました。
それがあるということは、食糧と水さえ確保できれば生きていけます。
水はこの惑星を探査の候補として選ぶときに観測していたはずです。(第一の惑星は水が多すぎ、第二の惑星はあるけど寒すぎて凍ってる)
なので、植物の種などから自給自足ができればこの星で長期間生きることは可能だったはずです。
小さな宇宙基地ができていた
アメリアがお墓を離れるとあかりのついた複数の建物がうつります。
着陸直後のアメリアがこれを建造することは無理なのでエドマンズが生活していた宇宙基地ということになるのでしょう。
複数の灯りのある建物があったので農場で自給自足をしていたのだと考えられます。
アメリアのミッション
無事に人類が住める惑星に到達したアメリアですが、彼女は主人公が特異点の秘密を解き明かし地球にそのデータを送れたことも、プランAが進められていることも知りません。
なので、アメリアが行わなければいけないのはラザロ計画のプランBです。
プランBは冷凍した人間の受精卵を使って人類を新しい惑星で増やすということですが、他のSF映画みたいに子供を急成長させる技術はないはずです。
なので、子育てもアメリアとCASEで行わなければなりません。
主人公はアメリアに会えるのか?
主人公がアメリアを宇宙船で救出しに行くシーンがありましたが、その結果は映画の中では伝えられていないので「視聴者の想像にお任せします」という感じです。
主人公は最後のシーンで124歳になっていました。
124歳と言っても水の惑星や特異点の時間のずれで実際の年齢は地球を出発してから数年しか経っていないです。
出発当時10歳だった娘のマーフは99歳になっていたので、主人公は地球時間で約90年進んでいたということになります。
アメリアは地球時間でどのぐらい時間が進んでしまったのかということを考えていきますと、最初の水の惑星で23年、そして最後の惑星に向かうために特異点のブラックホールに近づいて加速した際に51年なので地球時間で74年進んでいます。
主人公の90年と比較すると16年の差ですね。
これなら、プランBで生まれた子供たちもまだ成人してないのでコールドスリープせずに生活しているのではないでしょうか?
主人公が急いで助けに向かう理由も納得いきます。
インターステラーはにわか宇宙物理好きにはちょうどいいSF映画
僕は理系ではあるものの生物専攻だったので物理はそんなに詳しくはなくて、大学の図書館で雑誌のニュートンとかを読んだり、Youtubeで宇宙物理学の動画とかを見ていたにわか宇宙好きです。
そんな、「ブラックホールの近くだと時間の進み方が違うんだ!すげー!」とか「ブラックホールの特異点は観測することができないんだ」ぐらいのにわか宇宙好きならなんとなく知ってる宇宙物理学を実際に映像にしたこのインターステラーは非常に面白い映画でした。
ただ、ガチの宇宙物理学者からしたら5次元世界の愛で情報を伝えたりしているシーンなどは幻滅する人もいるという気持ちもなんとなくわかります。
その辺りのことを考慮しても非常に面白い映画だったので僕はおすすめします。